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【心の旅(フィクション)】 認めて誉めて

保育園へ行くと他の園児たちも無邪気に僕に話しかけてきます。

みんな目を輝かせながら自分の自慢するものを見せてくれます。

こんなことが出来るんだよ~! こんなのも出来るよ~♪

ってな具合です。すごいね~!と言って誉めると凄く喜びます。子供はかわいいです。
しばらく子供たちとのやりとりを楽しんでいると初めて見る保育士さんが僕のほうへ近づいてきました。あれ・・・どこかで見たような・・・・。あっ、フクロウおばさんだ。

「保育士さんのエプロンを着て何してるんですか・・・」
「私の変装をよく見破ったね・・・」
「・・・・・・・」
「・・・・・・・」

「あなたが来たということは何かを僕に教えたいんですよね?」
「よくわかってるじゃないの。子供は自分を認めて誉めてもらうと喜ぶんだよ。子供のときにその欲求を満たせなかった子は大人になっても過剰に自分を認めてもらおうとジタバタしてしまう。あんたの周りに自分の自慢ばかりしている人がいたら邪険に接してはいけないよ。全ての人は必要な存在だということを教えて認めて誉めてあげるんだよ」

そう言うと、保育士エプロンを外し僕に着せてからフクロウおばさんは去っていきました。

またいいことを教えてもらった。フクロウおばさんありがとう!

もちろん子供たちもたくさん誉めて、かわいい笑顔に包まれながら僕は生きていきます!

熱くなっている僕のハートとは裏腹に、保育士エプロンを着用しガッツポーズをしている僕を見る保育士さんたちの視線は冷たかったです。

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